マンション民泊について
マンション民泊の知識1:多くのマンションは民泊を禁止している
【管理組合員からのご質問】
当マンションでは、民泊に関する明確な管理規約がありません。そのため今後のことも考え、許可するかどうかを総会で決議すべきだという声が上がっています。実際、民泊を許可しているマンションはどのくらいあるのでしょうか。
【回答】
一般社団法人 マンション管理業協会で、全国の管理会社・管理組合に対し、民泊に関する決議を行っているかどうかのアンケートを取り、以下のような結果が出ています(平成30年2月4日時点)。
・禁止方針で決議:80.5%
・容認方針で決議:0.3%
・決議なし:19.1%
以上の結果からもわかるように、多くのマンションでは明確に民泊を禁止しています。決議を行っていないマンションも20%近くありますが、現在までに禁止方針で決議を行っているかもしれません。もちろん最終的な判断は各管理組合に委ねられるべきですが、否定的な人が多いという実態は理解しておくべきでしょう。
参考URL
http://www.kanrikyo.or.jp/news/data/20180227.pdf
マンション民泊の知識2:民泊禁止の表示はわかりやすく行う
【管理組合の声】
民泊を禁止しているにもかかわらず、ある区分所有者が民泊を行っているのではないか、という情報が入りました。実体はまだはっきりしないのですが、これ以上の発生を防がなければなりません。どうすればいいでしょうか。
【お悩み解決のポイント】
その区分所有者は民泊禁止であることを知らない可能性があります。「民泊禁止を知らない」という組合員がいないよう、管理組合としては、民泊禁止を明確に打ち出す必要があります。掲示物で注意喚起するのに加え、エントランスやエレベーターホール、管理人室のドアや受付窓口など、目立つ場所に民泊禁止の表示をしておくといいでしょう。マンション管理業協会でも、民泊禁止のステッカーを発売しているため、利用してみてはいかがでしょうか。
参考URL
http://www.kanrikyo.or.jp/shopping/guest/products/detail.php?product_id=101
マンション民泊の知識3:トラブルは環境整備で減らせる
【住民の声】
マンションの総会で民泊の容認が決議されました。反対派の人たちはっマンションの治安が悪化しないか不安がっています。
【お悩み解決のポイント】
総会で決議された以上、民泊を始めたい区分所有者が一定数いるものと思われます。民泊そのものは決して危険な行為ではありません。問題は、正式な届出を行わない違法民泊や、宿泊者による迷惑行為などが発生してしまうことです。
こういったトラブルは、ルール作りや環境整備で減らしていくことができます。民泊を許可するにあたっての本格的な環境整備はむしろこれからですので、理事会でどのようなルールを作るのかなどの情報に注目しておくとよいでしょう。
まとめ:民泊について、居住者全員が興味を持とう
近年の日本では、外国人観光客の増加などにより民泊の需要が高まっているのは確かです。しかし、マンションでは多くの人が暮らしているため、1人が民泊を始めると他の居住者も影響を受けてしまいます。民泊自体の是非や容認する場合のルール整備について、居住者全員が興味を持つようにしてください。
一般の民家が料金を取って旅行客などを泊めることを「民泊」といいます。マンションでも条件を満たせば民泊を行うことができ、実際に行なっている人もいますが、それに伴ってさまざまな問題も発生するようになりました。ここではマンションでの民泊に関する知識を紹介します。