マンションで漏水発生!保険でカバーできる範囲と手続きとは?

  • 「上の階から水が漏れてきたけど、修理費は誰が払うの?」
  • 「水漏れを起こしてしまったけど、保険でカバーできるの?」

マンションでの生活には、こうした突然のトラブルがつきものです。特に水漏れは被害の範囲が広がりやすく、金銭的な負担や住民同士のトラブルに発展することもあります。

この記事では、以下の3点について詳しく解説します。

  • 水漏れが起きたときに使える保険の種類と適用条件
  • 被害者・加害者・共用部など、状況別の保険対応例
  • 漏水トラブルを防ぐための日常の備えとチェックポイント

マンションでの水漏れには、自分が被害者になる場合もあれば、加害者になる可能性もあります。そのどちらにも備えるためには、保険の仕組みを理解しておくことが必要です。

保険の知識があれば、いざという時に落ち着いて対応できるようになりますよね?

この記事を読むことで、自分が受ける補償と支払う責任の範囲が見えてきます。マンションで安心して暮らすために、ぜひ最後まで読んでみてください。

池田写真


この記事の監修者

株式会社デュアルタップコミュニティ 代表取締役社長
池田 秀人

2017年6月株式会社デュアルタップ入社、2017年10月株式会社デュアルタップコミュニティ設立(取締役就任)、2018年7月株式会社建物管理サービスの株式取得し、完全子会社へ(取締役就任)、2019年7月専務取締役に就任、2020年7月代表取締役に就任~現在に至る

所有資格:マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

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マンション漏水した場合に保険は適用されるのか?

マンション漏水した場合に保険は適用されるのか?

結論から言うと、漏水の原因と被害の場所によって保険が適用されるかどうかが決まります。火災保険や個人賠償責任保険など、関係する保険の種類を正しく理解しておく必要があります。

例えば、自分の部屋の洗濯機から水があふれて階下に被害を与えた場合、加害者側の個人賠償責任保険や管理組合で加入している個人賠償責任保険が使われることがあります。

また、自分の部屋に被害が出た場合には、自分の火災保険の「水ぬれ補償」でカバーされる場合があります。

共用部の配管が原因の場合は、管理組合が契約している保険が使われることもあります。

まずは被害の原因を特定し、どの保険が対象になるのか冷静に確認しましょう。

マンションで漏水が起きたときにまずやるべきこと

マンションで漏水が起きたときにまずやるべきこと

マンションで漏水が起きたときにまずやるべきことは以下のとおりです。

  • 管理会社へ連絡する
  • 漏水箇所や被害の状況を記録する
  • 応急処置を施す

順番に解説します。

管理会社へ連絡する

水漏れが起きたときは、まず管理会社へ連絡することが基本です。

被害を最小限に抑えるためには、発生した場所や状況をできるだけ詳しく伝えることが重要です。例えば、「どの部屋で」「いつから」「どの程度の水が漏れているか」といった具体的な情報があると、対応がスムーズになります。

管理会社は状況に応じて、修理業者の手配や上階・下階との連絡調整を行います。そのため、初動の対応が迅速であればあるほど、被害が広がるのを防ぐことが可能になります。特に深夜や休日にトラブルが起きた場合に備えて、緊急連絡先を事前に把握しておくと安心です。

漏水箇所や被害の状況を記録する

漏水が発生した際は、漏水箇所や被害の状況を写真で残しておくことが非常に有効です。

水が漏れている箇所や、濡れてしまった壁や床の様子を撮影しておくことで、後からの説明が正確になります。

管理会社や保険会社に報告する際にも、口頭だけでなく写真を添えることで状況を的確に伝えることができます。

また、修理業者が現場を確認する前に原状が分かる記録があれば、対応もスムーズです。

どの範囲まで被害が及んでいるのかが明確になれば、補償や修繕の方針を決める材料にもなります。漏水を見つけたら、まず写真に残す習慣を持つと安心です。

応急処置を施す

水漏れが起きたときは、すぐにできる応急対応が被害を抑えるカギとなります。

最初に行うべきは、水の流れを止めることです。キッチンやトイレの止水栓、または水道メーター横の元栓を閉めることで、これ以上水が出続けるのを防げます。

次に、漏れた水が床や家具に広がらないように、タオルや雑巾で水を拭き取り、バケツなどで受ける工夫が必要です。原因が排水口の詰まりである場合は、ラバーカップやパイプクリーナーで軽く確認する方法もあります。

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マンションの水漏れ原因

マンションの水漏れ原因

マンションの水漏れ原因は以下のとおりです。

  • 配管の老朽化や接続部分の緩み
  • 給水管の劣化
  • 管理の違い

順番に解説します。

配管の老朽化や接続部分の緩み

水漏れの主な原因には、配管の劣化、接合部のゆるみ、排水まわりの詰まりなどが挙げられます。

特に築年数の長いマンションでは、見えない部分の配管が傷んでいることがあり、気づかないうちに水が漏れ出すケースもあります。

また、住人の使い方がきっかけになることもあります。

例えば、洗濯機の排水ホースが外れたまま運転したり、お風呂の水を流しっぱなしにしたりといった場面です。

こうしたトラブルを防ぐには、定期的に設備の状態を確認し、劣化があれば早めに修理を行うことが大切です。あわせて、日常的な使い方を見直すことで、水漏れのリスクを下げることができます。

給水管の劣化

築年数が長くなると、給水管の傷みが水漏れの原因になりやすくなります。

特に築20年以上のマンションでは、古い素材の配管が使われていることが多く、経年劣化によってサビやひび割れが発生しやすくなります。

中でも、ビニルライニング鋼管が使われている場合は、耐用年数を過ぎると内部が腐食し、水漏れが起きるリスクが高まります。そのため、古い物件に住んでいる場合は、水まわりの使い方を見直すとともに、定期的な点検と配管の更新を検討することが大切です。

早めに配管の状態を把握しておけば、思わぬ被害を防ぐことにつながります。日常的なメンテナンスを意識して暮らしましょう。

管理の違い

賃貸マンションと分譲マンションでは、水漏れに対するリスクの性質が異なります。

賃貸では、建物全体の管理がオーナーや管理会社に任されているため、設備の点検や修繕が後回しになることがあり、老朽化した配管が放置されてしまう場合もあります。

一方、分譲マンションでは、住民が管理組合を通じて建物の維持に関与しており、給水設備を含めた定期点検や更新が比較的行き届いている傾向にあります。

とはいえ、どちらの形態であっても、水まわりの状態を定期的に確認し、必要に応じて対策を講じることが、水漏れトラブルを防ぐためには欠かせません。住む側の意識と日常の管理が重要です。

マンション購入時に加入する保険

マンション購入時に加入する保険

マンション購入時に加入する保険は以下のとおりです。

火災保険

火災保険の費用は、いくつかの条件によって変わります。

主に、建物の造りや広さ、どこまで補償を求めるか、どの保険会社を選ぶかが影響します。

マンションは一般的に鉄筋コンクリートでできているため、「M構造」として扱われます。このタイプは火に強く、燃えにくいため、木造建築(H構造)に比べて火災リスクが低いとされ、保険料も抑えられる傾向にあります。

一方で、補償内容を広げたり、保険金額を多く設定したりすると、その分費用は高くなります。また、具体的な料金の計算方法は保険会社ごとに異なるため、契約前に複数の会社を比較することが大切です。

地震保険

地震保険の料金は、建物の構造や地域の地震リスクによって左右されます。

鉄筋コンクリートでできたマンションなどの建物は、揺れによる被害が起きにくい構造とされており、木造住宅よりも保険料が安く設定されています。

また、地震の発生が予測されやすい地域では、保険料が高めに設定される傾向があります。これは、被害の発生確率が地域によって異なるためです。

さらに、建物の耐震性能が一定の基準を満たしている場合や、契約年数が長い場合は、割引が適用されることがあります。

地震保険は政府が関与する制度であるため、補償内容が同じであれば、どの保険会社を選んでも保険料は統一されています。

【状況別】漏水時に関係する火災保険

【状況別】漏水時に関係する火災保険

状況別でそれぞれ解説します。

【自分】水漏れを起こしてしまった場合

自分が原因で水漏れを起こし、他の住戸に被害を与えてしまった場合には、「個人賠償責任保険」が役立ちます。

この保険は、他人に損害を与えた際に、法律上の賠償責任をカバーするものです。水まわりのトラブルによって、下の階の内装や家財が傷んだ場合なども、補償の対象に含まれます。

例えば、洗濯機のホースが外れて階下の部屋が水浸しになったようなケースでは、壁紙の修復費用や仮住まいの費用などを補償できる可能性があります。

この保険は、火災保険や自動車保険に付ける特約として加入していることが多く、個別に契約するよりも費用を抑えられます。

また、一部のマンションでは管理組合が一括で加入している場合もあるため、内容が重複していないか事前に確認しておくと安心です。

【相手】水漏れの被害を受けた場合

天井から水が落ちてきた場合など、自分が水漏れの被害を受けたときには、次の3つの保険で補償を受けられることがあります。

一つ目は、漏水の原因をつくった人が加入している個人賠償責任保険です。これは、他人に損害を与えた場合に、賠償金を支払うための保険です。

二つ目は、自分自身の火災保険に含まれている水ぬれ補償です。壁紙や床の修理だけでなく、家電や家具に損害があった場合でも、契約内容によっては対象になります。

ただし、相手とのやりとりが難しくて、賠償請求しづらい場合もあります。そうしたときには、自分の火災保険から先に補償を受けることも検討できます。

さらに、加害者の保険で補償されるのは原則として時価額なので、劣化を考慮した金額になります。自分の火災保険と併用することで、実際に買い直す費用との差額をカバーできる場合もあるため、両方の保険を確認しておくと安心です。

三つ目は、管理組合が加入している個人賠償責任保険です。

ただし、加入していない管理組合もあるので、確認をしましょう。

共用部での水漏れ

マンションの共用部分で水漏れが発生した場合には、管理組合が契約している火災保険に付帯された「施設賠償責任補償特約」が使われることがあります。

この特約は、マンションの設備不良や維持管理の不備が原因で、他人に被害を与えた際に補償するものです。対象となるのは水漏れだけでなく、例えば外壁のタイルが落ちて通行人にケガをさせた場合なども含まれます。

この補償は、保険会社によって「建物管理賠償責任保険」など異なる名称で案内されていることもあります。共用部分に関する事故の補償を扱う保険として、管理組合の火災保険の中に組み込まれていることが一般的です。

マンションで漏水トラブルを防ぐための対策

マンションで漏水トラブルを防ぐための対策

マンションで漏水トラブルを防ぐための対策は以下のとおりです。

  • 定期的に掃除を行う
  • 保険加入

順番に解説します。

定期的に掃除を行う

水まわりの清掃と点検は、漏水を防ぐうえで欠かせない習慣です。

キッチンや洗面所、トイレといった場所の排水口や配管まわりは、汚れがたまりやすく、放置すると詰まりの原因になります。特にキッチンでは、食材のカスや油分が流れてしまい、配管内に蓄積されやすいため注意が必要です。

また、蛇口や給排水設備から異音がしたり、水がにじんでいるようなサインがあれば、早めの対応が求められます。

こうした兆しに気づくためにも、日頃から設備の状態を確認する習慣をつけることが重要です。小さな気づきが、大きなトラブルの予防につながります。

保険加入

漏水による損害から金銭的な負担を減らすためには、保険への加入が大きな助けになります。

マンションに住む場合、多くの人が火災保険に加入していますが、その中に水ぬれ事故を補償する特約を加えておくと、いざという時に安心です。

特に、自室が原因で他の住戸に被害が及んだ場合には、「借家人賠償責任保険」に加入していることで、損害賠償に対応することができます。

この保険があることで、修理費用や賠償金を自己負担せずに済むケースも多く、万一のトラブルにも落ち着いて対応できるでしょう。

住まいのリスクに備える意味でも、補償内容をしっかり確認しておくことが大切です。

「マンション 漏水 保険」で検索する人のよくあるQ&A

「マンション 漏水 保険」で検索する人のよくあるQ&A

マンションで起きた水漏れの補償はどこまで?

補償の範囲は「原因の場所」と「被害の内容」によって異なります。

専有部が原因(例:洗濯機の排水ホース外れ)

 → 加害者の「個人賠償責任保険」で、他人の部屋の損害を補償できる可能性があります。

共用部が原因(例:配管の劣化)

 → 管理組合が契約する火災保険(施設賠償責任特約)で対応するケースがあります。

被害者側の修理や家財損害

 → 被害者自身の火災保険の「水ぬれ補償」で対応可能なことがあります。

漏水したら支払い義務はありますか?

原則として「過失」がある場合にのみ、損害賠償の義務が発生します。

たとえば、自分の不注意で水をあふれさせた場合や、メンテナンスを怠ったことで漏水が起きた場合は、損害賠償の対象となります。

ただし、不可抗力や設備の自然劣化が原因である場合には、賠償責任が問われないこともあります。

自分の火災保険って、水漏れにも使えるの?

多くの火災保険には「水ぬれ補償」が含まれており、漏水にも対応できます。

例えば、上階からの水漏れで自宅の壁や床、家電などが傷んだ場合、その修理費用や買い替え費用が補償されることがあります。

ただし、契約内容によって補償範囲が異なるため、事前に保険証券やパンフレットを確認しておくことが大切です。

まとめ

最後にもう一度、マンションの漏水と保険について大事なポイントを整理しておきます。

  • 漏水の原因がどこかによって、適用される保険が変わる
  • トラブル時は、管理会社への連絡・写真記録・応急処置が基本
  • 主な原因には配管の老朽化や日常の使い方の不備がある
  • 火災保険や個人賠償責任保険で、被害者・加害者ともに補償が可能
  • 定期点検や保険の見直しで、リスクを事前に減らせる

いざというときに慌てないためにも、今のうちに保険内容を確認し、住まいの状態を見直しておきましょう。

安心して暮らすためには、日頃からの備えが何よりの防衛策です。この記事が、あなたの暮らしを守る一歩になればうれしいです。

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