昭和の時代から数多く建設されてきたマンション。
マンションの管理においては、ソフト面がいくら充実していても、肝心の建物や設備が劣化し、物理的に住めなくなっては意味がありませんし、老朽化したマンションの資産価値は下がるしかありません。長く適切な状態を維持するためには、どのような点を意識すれば良いでしょうか。
その答えは「長期修繕計画」にあります。
長期修繕計画とは、
・マンションを長期的に見て(向こう30年間が一般的)、何年目に建物や設備のどの部分を改修(更新)し、おおよそいくら位の支出になるかを検討し、
・逆算すると個々の組合員が月額いくらの修繕積立金を納めれば足りるのか、または何年後にいくら不足するのか(納入額の改定時期や改定額を検討すべきか)について把握するための「マネープラン」のことを言います。
「長期修繕計画」というと「修繕工事をどう正確に企画するかの計画」と勘違いされるのですが、大切なことは「長期的にみて概ね修繕積立金が足りるかどうか」を掴むことであり、長期修繕「積立金」計画、と考えると良いでしょう。
長期修繕計画は、「未来のマンションにおける修繕積立金の過不足」を早い段階で知ることができる大切な情報であり、早いうちから対策を検討する大きな手がかりとなる資料なのです。
長期修繕計画のうち、最もコストがかかるとされているものが大規模修繕です。
マンションが長期間にわたって適切な状態を維持していくためには、建物(多くは鉄筋コンクリート)の強度を維持し、雨漏りなどの漏水事故を防ぎ、外観(美観)を回復させる必要があります。大規模修繕工事で機能や美観を回復させるのには、最も多額のコストがかかります。
この大規模修繕工事、国土交通省が例示するガイドラインには「概ね12年に1回程度」の工事を推奨しています。デベロッパーや管理会社が提案する長期修繕計画も概ねこのガイドラインに従って、12年ごとに1回、数千万円から規模によっては億単位の工事費を計画しています。
その他、エレベーターや機械式駐車場・給水や排水管・ポンプ・消防/防災等の諸設備についても、一定年ごとに改修や更新の時期と工事費を計画する必要があります。
ただし、建物や設備の劣化速度はマンションによって誤差がありますし、工事の方法や材料の選定によってはローコスト・長寿命化などの選択が可能です。
また、実際の想定工事費については、実際の発注時において複数の施工業者から見積もりを取り、比較するなどして、長期修繕計画に盛り込まれている工事の内容を想定に応じてアップデートし、修繕積立金の必要額を定期的にチェックすることが重要です。
昭和の時代から数多く建設されてきたマンション。
マンションの管理においては、ソフト面がいくら充実していても、肝心の建物や設備が劣化し、物理的に住めなくなっては意味がありませんし、老朽化したマンションの資産価値は下がるしかありません。長く適切な状態を維持するためには、どのような点を意識すれば良いでしょうか。
その答えは「長期修繕計画」にあります。
長期修繕計画とは、
・マンションを長期的に見て(向こう30年間が一般的)、何年目に建物や設備のどの部分を改修(更新)し、おおよそいくら位の支出になるかを検討し、
・逆算すると個々の組合員が月額いくらの修繕積立金を納めれば足りるのか、または何年後にいくら不足するのか(納入額の改定時期や改定額を検討すべきか)について把握するための「マネープラン」のことを言います。
「長期修繕計画」というと「修繕工事をどう正確に企画するかの計画」と勘違いされるのですが、大切なことは「長期的にみて概ね修繕積立金が足りるかどうか」を掴むことであり、長期修繕「積立金」計画、と考えると良いでしょう。
長期修繕計画は、「未来のマンションにおける修繕積立金の過不足」を早い段階で知ることができる大切な情報であり、早いうちから対策を検討する大きな手がかりとなる資料なのです。
長期修繕計画のうち、最もコストがかかるとされているものが大規模修繕です。
マンションが長期間にわたって適切な状態を維持していくためには、建物(多くは鉄筋コンクリート)の強度を維持し、雨漏りなどの漏水事故を防ぎ、外観(美観)を回復させる必要があります。大規模修繕工事で機能や美観を回復させるのには、最も多額のコストがかかります。
この大規模修繕工事、国土交通省が例示するガイドラインには「概ね12年に1回程度」の工事を推奨しています。デベロッパーや管理会社が提案する長期修繕計画も概ねこのガイドラインに従って、12年ごとに1回、数千万円から規模によっては億単位の工事費を計画しています。
その他、エレベーターや機械式駐車場・給水や排水管・ポンプ・消防/防災等の諸設備についても、一定年ごとに改修や更新の時期と工事費を計画する必要があります。
ただし、建物や設備の劣化速度はマンションによって誤差がありますし、工事の方法や材料の選定によってはローコスト・長寿命化などの選択が可能です。
また、実際の想定工事費については、実際の発注時において複数の施工業者から見積もりを取り、比較するなどして、長期修繕計画に盛り込まれている工事の内容を想定に応じてアップデートし、修繕積立金の必要額を定期的にチェックすることが重要です。