【9割が知らない】マンション管理会社と管理組合の関係とは?

マンションの管理組合や管理会社の選び方について、何を基準に判断すればよいのか、また、どのように効果的に運営していけば長期にわたって快適な住環境が保てるのか。

この記事を読むことで、管理組合と管理会社がどのように協力してマンションの価値を高め、住みやすさを維持しているかを知ることができます。

さらに、効果的な管理体制を築くための実用的な方法や、管理組合として知っておくべき法的知識についても触れています。

マンションの管理に関する悩みを解消し、安心して暮らすための一歩を踏み出しましょう。

この記事を読むと、あなたのマンションライフがより快適で価値あるものに変わることでしょう。

池田写真


この記事の監修者

株式会社デュアルタップコミュニティ 代表取締役社長
池田 秀人

2017年6月株式会社デュアルタップ入社、2017年10月株式会社デュアルタップコミュニティ設立(取締役就任)、2018年7月株式会社建物管理サービスの株式取得し、完全子会社へ(取締役就任)、2019年7月専務取締役に就任、2020年7月代表取締役に就任~現在に至る

所有資格:マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

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マンション管理会社と管理組合の関係

マンション管理会社と管理組合の関係

管理組合は、マンションの区分所有者から成る法的な団体で、区分所有法に基づき設立されます。

この組織の主要な任務は、マンションの建築物、敷地、および付随する施設の維持と管理を行うことです。

マンション管理には広範囲に及び、専門知識を要する作業が多く含まれるため、多数のマンション管理組合がこれらの業務を専門の管理会社に外注しています。

これらの管理会社は、マンションの日常運営を支える専門業務を提供します。

しかし、管理会社に業務を委託する場合でも、マンション管理の最終的な責任は管理組合にあることが重要です。

つまり、管理組合は、マンションの運営方針や大きな決定において、最終的な決定権を持つ主体として機能します。

マンションの管理会社とは

マンション管理会社は、マンションの共用部分の維持管理を専門とする企業で、管理組合に代わってマンションの日々の運営業務を担当します。

これらの業務は、事務作業、清掃、各種業者との調整など、広範囲にわたります。

マンションの管理には専門的な知識と経験が求められるため、多くの管理組合はこれらの業務を外部の管理会社に委託することを選択しています。

管理会社の選定は、数多くある候補の中から自由に選べ、主にマンションの共用部分の保守がその主な責務です。

しかし、管理会社に業務を委託しても、マンションの管理主体は管理組合にあります。

つまり、管理方針の策定や最終決定は管理組合が行います。

管理会社は、マンションの日常運営における実務的な側面をサポートするパートナーとして機能します。

マンションの管理組合とは

マンション管理組合は、区分所有法により定められた、マンションの所有者全員で構成される必須の団体です。

この組織の主な役割は、マンションの共用部分や敷地の維持と管理を行い、居住者が安心して生活できる環境を確保することにあります。

管理組合の活動範囲は広く、建物や設備を適切に維持し、マンションの価値を守るための様々な取り組みを含みます。

専門的な知識が求められる点検やメンテナンス作業もあり、多くの管理組合がこれらの業務を専門の管理会社に依頼しています。

管理会社は管理組合から業務を委託され、実際の運営業務を行う専門の会社です。

一方、管理組合はマンションの所有者であり、管理方針の策定や重要な決定を行う内部組織です。

管理組合は、管理会社が行う作業の監督と評価を行い、マンションの利益を最優先に考えた運営を目指します。

このように、管理会社に業務を委託しても、管理組合はマンションの運営において中心的な役割を担い、責任を持って行動する必要があります。

マンション管理会社の仕事内容

マンション管理会社の仕事内容

マンション管理会社の仕事内容は以下のとおりです。

  • 事務管理業務
  • 管理員業務
  • 清掃業務
  • 建物・設備管理業務

順番に解説します。

事務管理業務

事務管理業務は、会計処理や資金の管理、さらには組織運営の補助に重点を置いています。

この業務範囲には、管理費や修繕積立金の回収業務、支払いの滞っている者への催促、様々な費用の支払い処理、収支状況をまとめた月報の作成等が含まれます。

また、貴重な書類や通帳の安全な保管も、この業務における重要な役割の1つです。

加えて、管理組合の運営においては、理事会や総会の開催支援も事務管理の範囲に入ります。

これらの業務を通じて、組織の円滑な運営と財務の健全性が保たれます。

管理員業務

マンション管理員の職務は、日々の運営において多岐にわたる業務を担います。

これらの業務は大きくいくつかのカテゴリーに分けられ、それぞれがマンションの快適な居住環境を維持するために不可欠です。

具体的には、以下のとおりです。

  • 日常清掃(共用部分の清掃やごみの分別など)
  • フロント業務(来訪者の対応や共用施設の予約受付など)
  • 定期的な設備チェック
  • 不正な駐車の監視などのセキュリティ巡回

これらの活動に加えて、実施した業務の詳細報告や、万が一の事故や災害発生時の迅速な情報共有と報告も、管理員の重要な役割です。

これらの責務を通じて、マンションは日常的に良好な状態が保たれ、居住者の安全と満足が確保されます。

清掃業務

マンションの清潔さを維持するためには、日々の清掃活動と定期的な特別清掃が必要です。

日々行われる清掃活動には、エントランスや廊下などの共用スペースのメンテナンス、ゴミの回収と分別、ごみ集積所の維持管理が含まれます。

これらは、マンションの快適さと衛生状態を保つために欠かせません。

一方で、定期清掃には専門的な機器を用いた清掃が含まれ、共用部分の床の洗浄やガラス清掃などがこれにあたります。

さらに、高所窓ガラスのクリーニングなどの特別清掃も、マンションの外観と居住環境の質を高めるために行われます。

これらの清掃作業を通じて、マンションは日々清潔で居心地の良い空間として維持されます。

建物・設備管理業務

建物と設備の適切な管理は、マンションの住み心地と安全性を保持する上で重要な役割を担います。

この管理業務には、マンションの外観の定期的な評価や、エレベーター、消防設備、電気設備、給排水設備などの重要設備のチェックが含まれます。

点検作業には、法的に定められた義務点検と、より良い維持管理を目的とした任意点検の2つがあります。

法的に義務付けられている点検は、生活の安全性を直接支える設備に対して行われ、これらの作業は専門的な資格を持つ専門家によって実施されます。

定期的な評価とメンテナンスにより、マンションは常に快適で安全な居住空間として維持されます。

マンション管理方法

マンション管理方法

マンション管理の方法は以下のとおりです。

  • 全部委託方式
  • 一部委託方式
  • 自主管理

順番に解説します。

全部委託方式

全部委託方式は、マンションの運営に係る全ての業務を一社の管理会社に委ねる方法です。

この方式は、管理業務の効率化と専門性を活かした高品質なサービス提供を目的とし、多くのマンションで好まれています。

専門家による運営により、管理組合の負担軽減と管理品質の向上が見込める主な利点です。

管理会社は、運営に関する全般的な業務を担い、定期的に管理組合に対して報告を行います。

これにより、管理組合はマンションの現状を把握しつつ、日々の運営負担から解放されます。

ただし、この方式では区分所有者が管理運営に関わる機会が減少するため、住民の間でマンション管理に対する関心が薄れるリスクも伴います。

一部委託方式

部分委託方式では、マンションの自主管理に加えて、特定の業務を外部の専門管理会社に委託します。

このアプローチでは、設備のメンテナンスや清掃など、専門的な知識が必要な業務を専門業者が担当します。

この方式を採用することで、管理組合は必要なサービスを提供する業者を選定し、直接契約を結ぶことが可能になり、コスト効率の良い管理が期待できます。

しかし、複数の業者と契約することになるため、管理組合はそれぞれの業者の作業内容や費用を監視し、管理する必要があり、管理の複雑さが増す可能性があります。

自主管理

自主管理方式では、管理組合が外部の管理会社の支援を受けずにマンションの管理業務全般を行います。

特に大規模なマンションでは、エレベーターや駐車場のような施設管理に関する広範な知識と技術が求められます。

この方法の最大の利点は、外部業者に依存せずに管理委託費用を節約できる点にあります。

しかし、これには管理組合のメンバーにかかる負担が増大するという代償が伴います。

専門的な知識や経験が不足している場合、外部の専門業者が提供するレベルのサービスを維持することは難しくなります。

また、管理委託費用や修繕積立金の管理が不透明になるリスクも考慮する必要があります。

自主管理によるコスト削減は魅力的ですが、それに伴うデメリットや潜在的なリスクを十分に理解し、慎重に検討することが重要です。

マンション管理会社の種類

マンション管理会社の種類

マンション管理会社の種類は以下のとおりです。

  • 独立系
  • デベロッパー系
  • ビルメンテナンス系

順番に解説します。

独立系

独立系マンション管理会社は、デベロッパー系の管理会社とは異なり、大手企業や親会社に属さない自立した企業が多くを占めます。

これらの管理会社は、専門性を活かしてマンション管理に注力し、デベロッパー系の管理会社が担当する物件へのリプレイス(管理変更)営業を通じて、管理対象の戸数を拡大しています。

デベロッパー系と比較して、独立系管理会社は積極的な営業活動により新たな管理物件を獲得する必要があるため、しばしば管理委託費を低価格に設定しています。

これにより、管理組合にとってはコストメリットが生まれます。

ただし、独立系の会社は、管理委託費の低さを補う形で、大規模修繕工事や日常の修繕作業において、やや高めの価格設定をすることで利益を確保する傾向が見られます。

デベロッパー系

デベロッパー系マンション管理会社は、新築マンションの分譲を手掛けるデベロッパーが設立した子会社で、主に親会社から分譲されたマンションの管理を担当します。

これらの管理会社は、他の物件へのリプレイス営業を積極的に行うことは少なく、ブランド力と信頼性を前面に出したサービスを提供しています。

このような背景から、管理委託費が高めに設定される傾向がありますが、そのためにコスト削減を目指す管理組合から独立系管理会社への変更が見られることもあります。

ビルメンテナンス系

ビルメンテナンス系のマンション管理会社は、その起源をオフィスビルや商業施設の管理に持ち、主に物理的なメンテナンス業務に強みを持っています。

これらの管理会社は、長年にわたる「清掃業務」や「設備の維持管理」に関する豊富な経験と専門知識を有しています。

しかし、マンション管理組合の日々の運営サポートや、理事会の運営支援など、組織運営のソフトスキルに関しては、他の専門分野に比べて経験が浅い傾向があると言えます。

信頼できるマンション管理会社の特徴

信頼できるマンション管理会社の特徴

信頼できるマンション管理会社の特徴は以下の3つです。

  • 管理担当者に実績がある
  • 財務管理がしっかりしている
  • 建物・設備の管理が完璧

順番に解説します。

管理担当者に実績がある

管理会社を選ぶ際には、具体的に業務を遂行する担当者の資格や経験が重要です。

たとえば、同じ点検や報告の業務でも、担当するスタッフのスキルによって管理の質が大きく異なります。

特に、エレベーターやその他の設備の定期点検を適切に実施するためには、資格を持った専門家によるチェックが必要です。

管理者を選定する際は、国家資格をはじめとする必要な資格を持っているか、また担当する物件の数を確認することが推奨されます。

多くの物件を一人で管理している場合、各物件に対する注意深い管理が難しくなる可能性があります。

担当者の経歴を調べることは基本ですが、管理組合が担当者を柔軟に変更できるように、管理会社と事前に協議を設けることも大切です。

これにより、管理に対する不満が生じた場合に、迅速に対応し改善を図ることが可能となります。

財務管理がしっかりしている

管理会社を選定する際には、その財務管理能力を徹底的に調べることが不可欠です。

管理組合の資金がどのように運用されているか、そして、点検や修繕業務を担当する外部業者が適切に選ばれているかを慎重に確認してください。

これにより、管理会社がマンションの日常運営を適正に行っているかを評価できます。

加えて、滞納金の回収に関する専門知識や効果的な対策が整っているかも確認すると良いでしょう。

管理会社が財務をどのように管理しているかを理解することで、大規模な修繕が必要となった際にも、資金調達とプロジェクトの進行がスムーズに行えるかが分かります。

何か疑問点がある場合は、直接担当者に問い合わせることも重要です。

建物・設備の管理が完璧

建物と設備の維持は、資産価値を保つために欠かせない要素です。

選ぶ管理会社は、長期修繕計画を定期的に作成し、5年ごとにその計画を見直しているかを確認することが大切です。

合理的な資金計画のもとで、適切な修繕が行われているかが重要です。

さらに、建物内外の日常の管理や清掃が適切に行われているかも重要なチェックポイントです。

これが行き届いていないと、建物の劣化が進み、結果として資産価値が下がり、入居者の減少にもつながります。

共用部の状態、特に駐車場や駐輪場、エレベーターホール、廊下の清潔さや設備の維持状態も確認しましょう。

例えば、廊下の電球が切れていないかどうかも、管理が行き届いているかの一つの指標となります。

これらの詳細な点まで注意深く観察することで、管理会社の質を判断できます。

関連記事:マンション管理組合でよくあるトラブル7選|解決方法や相談先も紹介

事前にマンション管理や管理会社について把握しておくと良いこと

事前にマンション管理や管理会社について把握しておくと良いこと

マンションを購入すると、毎月の「管理費」と「修繕積立金」が重要な経費となります。

管理費は日々の運営費用に充てられ、管理委託費や共用部の水道光熱費などがこれに含まれます。

一方で、修繕積立金はマンションの大規模な修繕や設備更新に必要な費用を計画的に貯めるためのものです。

新築マンションの快適さを維持するためには、外壁の補修や給水設備の交換、エレベーターの改修など、時間とともに必要となる改修作業が多く存在します。

しかし、多くの新築分譲マンションでは、初期の修繕積立金が適切な水準に達していない場合があります。

これにより、将来的に資金不足に陥るリスクが高まります。

そのため、管理会社には、長期的な修繕計画に沿って、必要に応じて修繕積立金を段階的に増額することが求められます。

資金計画の適時な見直しは、大規模な修繕工事の資金を確保するために不可欠です。

管理会社はこのような資金計画の見直しを積極的に提案し、実行する責任がありますが、すべての会社がこれを適切に行っているわけではありません。

中古マンションの選び方

中古マンションの選び方

中古マンションの選び方は以下のとおりです。

  • 修繕積立金の増額リスクを確認する
  • 対象のマンションを実際に確認する
  • 管理に関する資料を手に入れる

順番に解説します。

修繕積立金の増額リスクを確認する

マンションを選ぶ際には、現在の修繕積立金の水準を国のガイドラインと照らし合わせて確認することが重要です。

多くの新築マンションでは、初期に設定された修繕積立金が低めに設定されており、通常は時間が経つにつれて増額する必要があります。

しかし、計画どおりに増額が行われていない場合もあり、その結果、将来的には大幅な増額や特別な一時金を徴収する可能性があります。

これを理解することで、マンションの管理体制の質を評価し、住宅選びに活かすことができます。

適切な管理が行われているかどうかは、マンションの快適性や将来的な価値に大きく影響します。したがって、この情報は購入前の重要な判断材料となります。

対象のマンションを実際に確認する

共用部分や敷地内の日常清掃が適切に行われているか、植栽が手入れされているかどうかをチェックするだけで、マンションの管理状態が一目で理解できます。

また、訪問時に管理員がいる時間を選び、直接対話を試みることもおすすめです。

これにより、現場の管理状況について具体的かつ直接的な情報を得ることができます。

管理に関する資料を手に入れる

マンションの管理組合が適切に機能しているかを評価するためには、過去3年間の総会の議案書と議事録、管理規約、使用細則、長期修繕計画書を入手してください。

これらの文書は、仲介業者を通して確実に取得し、その存在と内容を検証することが重要です。

総会の議事録を閲覧することで、現在のマンションが直面している問題や所有者たちの関心事も理解できるでしょう。

まとめ【マンション管理会社と管理組合の関係を理解しましょう】

今回は、マンション管理会社と管理組合の関係についてと、マンション管理会社の仕事内容や種類について解説しました。

マンション管理会社の仕事内容は以下のとおりです。

  • 事務管理業務
  • 管理員業務
  • 清掃業務
  • 建物・設備管理業務

それぞれ理解しましょう。

「マンション管理会社変更したいけど、やり方がわかんない……」

「今のマンション管理会社に不満がある……」

こういった悩みはありませんか?大切なことなので慎重になり、なかなか自分では動けませんよね。

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