【保存版】マンション管理組合でよくあるトラブル7選|解決方法や相談先も紹介

マンションでは、騒音や違法駐車、ペット、管理費の滞納など、さまざまなトラブルが発生します。

また、住民間だけでなく、理事のなり手不足や役員同士の対立、管理会社への不満など、管理組合の運営そのものが問題になるケースもあります。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」では、過去1年間に「特にトラブルは発生していない」と回答した管理組合は16.0%でした。

つまり、多くのマンションが何らかの問題を抱えていることになります。

本記事では、マンション管理組合でよくあるトラブルと原因、解決するための具体的な手順、相談先について解説します。

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この記事の監修者

株式会社デュアルタップコミュニティ 代表取締役社長
池田 秀人

2017年6月株式会社デュアルタップ入社、2017年10月株式会社デュアルタップコミュニティ設立(取締役就任)、2018年7月株式会社建物管理サービスの株式取得し、完全子会社へ(取締役就任)、2019年7月専務取締役に就任、2020年7月代表取締役に就任~現在に至る

所有資格:マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士

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目次

マンション管理組合とは

マンション管理組合とは分譲マンションを購入した人で構成された、マンションを管理するための自主管理組織のことです。

マンションが新築されると、「区分所有法」という法律に基づき管理組合は自動的に結成され、区分所有者全員が自動的に管理組合のメンバーになります。

組合員になれるのは区分所有者だけであり、区分所有者の家族などの同居人や、区分所有者から住戸を借りて住んでいる賃借人は組合員になることはできません。

関連記事:【保存版】マンション管理会社の正しい選び方|変更するメリットも解説

マンションではどのようなトラブルが多い?

マンションでは、住民間の問題から建物の不具合、管理費などの費用負担まで、さまざまなトラブルが発生します。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、過去1年間に発生したトラブルのうち、最も多かったのは「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」の60.5%でした。

次いで「建物の不具合に係るもの」が31.7%、「費用負担に係るもの」が24.2%となっています。

居住者間の行為・マナーに関する具体的なトラブルでは、生活音が43.6%、違法駐車が18.2%、ペット飼育が14.2%です。また、建物の不具合では水漏れが20.1%、費用負担では管理費等の滞納が20.2%となっています。

マンション管理組合には、こうした幅広い問題に対し、管理規約や使用細則などを確認しながら適切に対応することが求められます。

マンション管理組合の役割

マンション管理組合は、マンションの住環境と資産価値を維持するために、建物や共用部分などの管理に関するさまざまな業務を担います。

主な業務として挙げられるのは、以下のとおりです。

  • 共用部分や敷地、設備などの維持・管理
  • 管理費や修繕積立金の管理
  • 長期修繕計画の作成・見直し
  • 大規模修繕工事の検討・実施
  • 管理規約や使用細則の作成・見直し
  • 総会・理事会の開催
  • 管理会社との契約や業務内容の確認
  • マンション内で発生した問題への対応

管理組合の運営では、一般的に理事長や副理事長、理事、監事などの役員を選任し、理事会を中心に日常的な管理について検討します。

理事長は管理組合を代表し、副理事長は理事長を補佐します。理事は理事会の構成員として管理組合の業務を担当し、監事は管理組合の業務執行や財産状況などを監査する役割を担います。

一方、理事会の役員ではない区分所有者も、管理組合の一員です。総会への出席や議決権の行使などを通じて、マンション管理に関する意思決定に参加します。

そのため、マンション管理は理事会だけに任せるのではなく、区分所有者一人ひとりが関心を持つことが重要です。

管理組合と管理会社の違い

管理組合と管理会社は混同されることがありますが、それぞれ役割が異なります。

管理組合は、区分所有者によって構成され、マンション管理について意思決定する主体です。一方、管理会社は、管理組合との管理委託契約に基づいてマンションの管理業務を行う事業者です。

管理会社へ委託する業務には、会計業務や建物・設備の管理、清掃などがあります。ただし、具体的な業務範囲は管理委託契約によって異なります。

そのため、マンションでトラブルが起きたからといって、すべてを管理会社へ任せられるわけではありません。管理会社から報告や助言を受けながら、管理組合として判断しなければならないケースもあります。

反対に、管理会社へ委託している業務について対応が適切に行われていない場合は、管理組合から改善を求める必要があります。

トラブルが起きた際に「管理組合と管理会社のどちらが対応するのか」が曖昧にならないよう、日頃から管理委託契約の内容を確認し、それぞれの役割を整理しておくことが大切です。

関連記事:マンション管理組合から脱退はできない|その理由と役職について解説

マンションではどのようなトラブルが多い?

トラブルに頭を抱えて悩む男性

マンションでは、生活音やペットなどの住民間の問題だけでなく、建物の不具合や管理費の滞納、管理組合の運営など、さまざまなトラブルが発生します。

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、過去1年間に発生したトラブルのうち、最も多いのは「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」の60.5%でした。次いで「建物の不具合に係るもの」が31.7%、「費用負担に係るもの」が24.2%となっています。

主なトラブルと割合は、以下のとおりです。

トラブルの種類割合
居住者間の行為、マナー60.5%
建物の不具合31.7%
費用負担24.2%
管理組合の運営13.4%
近隣関係8.8%
管理規約8.1%
管理会社等1.2%

居住者間の行為やマナーに関するトラブルでは、「生活音」が43.6%と最も多く、「違法駐車」が18.2%、「ペット飼育」が14.2%と続きます。

また、建物の不具合では「水漏れ」が20.1%、費用負担では「管理費等の滞納」が20.2%となっています。

マンション管理組合には、こうした問題が発生した際に事実関係や管理規約などを確認し、必要に応じて管理会社や専門家と連携しながら対応することが求められます。

次章では、マンション管理組合で特に起こりやすいトラブルについて詳しく見ていきましょう。

マンション管理組合の仕組みと責任の範囲を理解する

マンション管理組合は建物の維持・修繕、管理費や積立金の運用、住民間の調整など、共同生活に関わる意思決定を担います。

一方、管理会社は管理組合から業務を委託される外部業者。清掃、点検、会計処理など実務を担当します。両者の関係は「委託主と受託者」であり、責任の範囲が異なります。

この区別が曖昧なままだと、「管理会社が悪い」「理事会が機能していない」といった責任転嫁が起きやすくなります。結果として、管理不全になり、放置や老朽化が進行してしまうのです。

トラブルを防ぐ第一歩は、「誰が、どこまで責任を負うのか」を明確に共有すること。役割の整理が、円滑な運営の出発点になります。

マンション管理組合でよくあるトラブル11選

マンションでトラブルが起きている

マンション管理組合が対応を求められるトラブルは、生活音やペットなどの住民間の問題だけではありません。管理費の滞納や理事のなり手不足、管理会社との認識のずれなど、管理組合の運営に関わる問題もあります。

ここでは、マンション管理組合でよくある以下の11種類のトラブルについて解説します。

  1. 生活音
  2. 違法駐車・違法駐輪
  3. 水漏れ・排水管
  4. ペット
  5. 管理費・修繕積立金の滞納
  6. 共用部分への私物放置
  7. ゴミ出し
  8. 嫌がらせ・迷惑行為
  9. 理事・役員のなり手不足
  10. 理事会・役員間の対立
  11. 管理会社とのトラブル

それぞれの原因や対応方法を確認していきましょう。

生活音

マンションでは上下左右の住戸が隣接しているため、テレビや洗濯機、子どもが走る音などがトラブルにつながることがあります。

特に早朝や深夜は、生活音への配慮が必要です。

相談を受けた場合は、一方の主張だけで判断せず、発生する時間帯や頻度、音の種類などを確認しましょう。

必要に応じて掲示物や文書で注意喚起し、防音対策などを呼びかけます。

違法駐車・違法駐輪

駐車場や駐輪場では、指定場所以外への駐車・駐輪や、契約者以外による無断利用などが問題になることがあります。

通行スペースや避難経路をふさいでいる場合は、安全面にも影響するため注意が必要です。

まずは使用ルールを確認し、掲示物などで周知しましょう。

所有者が特定できる場合は、管理規約や使用細則に基づいて移動などを求めます。

水漏れ・排水管に関するトラブル

マンションの水漏れは、水の出しっぱなしなどの人為的な原因だけでなく、給排水管の劣化や破損によって発生することもあります。

階下の住戸まで被害が広がる可能性があるため、早急な対応が必要です。

発生時は管理会社や専門業者へ連絡して原因箇所を特定し、専有部分と共用部分のどちらに原因があるのかを確認したうえで、修繕や補償について検討しましょう。 

ペットに関するトラブル

ペットをめぐっては、鳴き声や臭い、共用部分の利用方法などがトラブルにつながることがあります。

マンションによって飼育の可否や条件が異なるため、まずは管理規約や使用細則を確認しましょう。

飼育可能な場合でも、頭数や大きさ、共用部分での移動方法などにルールが設けられていることがあります。

違反が確認された場合は、規約などを示したうえで改善を求めることが大切です。 

管理費・修繕積立金の滞納

管理費や修繕積立金の滞納は、管理組合の財政や区分所有者間の公平性に関わる問題です。

滞納が長期化すると、日常的な管理や将来の大規模修繕などに影響する可能性があります。

滞納が発生した場合は放置せず、管理規約などを確認して書面や電話による督促を行いましょう。

それでも支払いがなく長期化している場合は、弁護士などの専門家への相談も検討します。 

共用部分への私物放置

共用廊下や階段などへの私物放置は、通行を妨げるだけでなく、災害時の避難に支障をきたす可能性があります。

私物が置かれている場合は、まず管理規約や使用細則を確認しましょう。

そのうえで、掲示物や文書などでルールを周知し、必要に応じて所有者へ移動を求めます。

管理組合の判断だけで私物を処分すると新たな問題につながる可能性があるため、慎重な対応が必要です。 

ゴミ出しに関するトラブル

ゴミ出しでは、収集日や時間、分別方法などのルールを守らないことによるトラブルが発生します。

違反が続くとゴミ置き場の衛生環境が悪化し、ほかの住民にも影響する可能性があります。

まずはゴミ出しのルールをわかりやすく掲示して周知しましょう。

外国人居住者が多い場合は、多言語表記やイラストを取り入れる方法もあります。

違反が続く場合は個別の注意も検討します。

嫌がらせ・迷惑行為

過度なクレームや威圧的な言動、執拗な嫌がらせなどが、住民や管理組合の役員を悩ませるケースもあります。

当事者同士だけで解決しようとせず、発生日時や具体的な言動などを記録し、事実関係を整理しましょう。

管理規約に関係する場合は理事会で対応を検討します。

暴力や脅迫など事件性が疑われる場合は警察、法的な対応が必要な場合は弁護士への相談も必要です。

理事・役員のなり手不足

区分所有者の高齢化や管理組合活動への関心の低下などにより、理事・役員のなり手が不足するマンションもあります。

特定の人が繰り返し役員を担当すると、負担の偏りや不公平感からトラブルにつながりかねません。

役員の業務を整理して負担を軽減するほか、役割分担を明確にするなどの対策が必要です。

状況に応じて、マンション管理士など外部専門家の活用も検討しましょう。

理事会・役員間の対立

マンション管理の方針や修繕工事、費用の使い方などをめぐり、理事会の役員同士で意見が対立することがあります。

意見の相違自体は問題ではありませんが、情報共有が不足すると不信感につながる可能性があります。

会議資料や議事録によって情報を共有し、それぞれの意見や根拠を確認したうえで合意形成を図りましょう。

役割分担や意思決定の手順を明確にしておくことも大切です。

管理会社とのトラブル

管理会社に対して、報告の遅れや対応不足、見積もりのわかりにくさなどに不満が生じることがあります。

問題が発生したら、まず管理委託契約書を確認し、該当する業務が委託範囲に含まれているかを確認しましょう。

そのうえで、改善してほしい内容を具体的に伝えます。

話し合いを重ねても改善が見込めない場合は、契約内容の見直しや管理会社の変更を検討することも選択肢です。

マンション管理組合でトラブルが起きたときの解決手順5ステップ

青空の中のマンション

マンションでトラブルが起きた場合、当事者同士だけで解決しようとすると、感情的な対立に発展する可能性があります。

管理組合として対応する場合は、以下の手順で進めることが重要です。

  1. 事実関係と証拠を確認する
  2. 管理規約・使用細則を確認する
  3. 管理会社と情報を共有する
  4. 理事会で対応方法を検討する
  5. 解決できない場合は専門家へ相談する

それぞれ詳しく解説します。

1.事実関係と証拠を確認する

住民からトラブルの相談を受けたら、まず事実関係を確認します。

「隣の住戸がうるさい」「迷惑駐車をしている」といった一方の主張だけで判断せず、発生した日時や場所、頻度、具体的な状況などを整理しましょう。

必要に応じて、写真や動画、音声、相談内容の記録なども確認します。

十分に事実を確認しないまま特定の住民へ注意すると、新たな対立につながる可能性があります。まずは感情と事実を分け、客観的な情報を集めることが重要です。

2.管理規約・使用細則を確認する

事実関係を確認したら、問題となっている行為について管理規約や使用細則に定めがないか確認します。

ペットの飼育や駐車場・駐輪場の利用、共用部分への私物放置などについては、マンションごとにルールが定められている場合があります。

個人の価値観だけで判断するのではなく、管理規約や使用細則などの客観的なルールに基づいて対応することが重要です。

ただし、国土交通省が公表している「マンション標準管理規約」は、それぞれのマンションが管理規約を制定・変更する際の参考となるものです。実際のトラブルでは、自分のマンションで定められている管理規約や使用細則を確認しましょう。

3.管理会社と情報を共有する

管理会社へ管理業務を委託している場合は、トラブルの内容を共有します。

同様の問題が過去にも発生していないか、管理委託契約上どのような対応が可能なのかなどを確認しましょう。

管理会社が住民への通知や現場確認などを担当できる場合もあります。

ただし、管理会社はあくまで管理組合から委託された業務を行う事業者です。すべての判断を管理会社へ任せるのではなく、管理組合と管理会社の役割を確認しながら対応しましょう。

4.理事会で対応方法を検討する

管理組合として対応する必要がある場合は、一人の役員だけで判断せず、必要に応じて理事会で対応方法を検討します。

問題の内容に応じて、掲示物による注意喚起や全戸への文書配布、該当する区分所有者への連絡など、適切な方法を選びましょう。

特定の住民に対応する場合も、感情的・威圧的な表現は避け、確認できた事実や管理規約などに基づいて伝えることが大切です。

また、理事会で話し合った内容や実施した対応については議事録などに記録しておきます。経緯を残しておけば、問題が再発した際にも対応しやすくなります。

5.解決できない場合は専門家へ相談する

管理組合や管理会社だけでは解決が難しい場合は、問題を長期化させる前に外部の専門家へ相談しましょう。

管理組合の運営や管理規約に関する問題であればマンション管理士、法的な紛争や管理費の滞納、損害賠償などについては弁護士への相談が考えられます。

また、暴力や脅迫など事件性のある問題では警察への相談が必要になる場合もあります。

問題が深刻化してから対応するのではなく、管理組合だけでは判断が難しいと感じた段階で第三者の助言を受けることが、早期解決につながります。

マンション管理組合のトラブルを相談できる窓口

赤い花が映えるマンション

管理組合や管理会社だけでは解決が難しいトラブルは、問題に応じた専門機関へ相談することが重要です。

主な相談先と適した相談内容は、以下のとおりです。

相談先主な相談内容
マンション管理業協会加盟する管理会社に関する苦情・相談
マンション管理士管理組合運営・管理規約・理事会など
マンション管理センター管理組合運営・管理規約・建物や設備の維持管理など
弁護士管理費滞納・損害賠償・契約・法的紛争など
警察暴力・脅迫・器物損壊など事件性のある問題

それぞれの特徴を確認しておきましょう。

マンション管理業協会

マンション管理業協会は、マンション管理業の健全な発展などを目的として活動している団体です。

管理会社との間でトラブルが発生した場合は、管理委託契約や業務内容を確認したうえで、まず管理会社へ改善を求めます。それでも解決が難しい場合には、外部の相談窓口を利用する方法があります。

相談できる内容や対象となる管理会社などを確認し、問題に応じて利用を検討しましょう。

マンション管理士

マンション管理士は、管理組合の運営や管理規約、建物の維持管理などについて専門的な助言を行う国家資格者です。

理事会の運営方法がわからない、管理規約を見直したい、住民間の問題への対応について助言がほしいといった場合に相談できます。

ただし、相談内容や料金、対応範囲は事務所などによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

公益財団法人マンション管理センター

公益財団法人マンション管理センターでは、管理組合の運営や管理規約、建物・設備の維持管理など、マンション管理に関する相談を受け付けています。

国土交通省の「マンション管理・再生ポータルサイト」でも、日常の管理組合運営や建物・設備の維持管理などに関する相談窓口として案内されています。

管理組合だけでは判断が難しい問題が生じた場合に、相談先のひとつとして活用できます。

弁護士

管理費・修繕積立金の長期滞納や損害賠償、管理委託契約をめぐる問題など、法的な判断が必要な場合は弁護士への相談を検討します。

特に、住民や管理会社との話し合いだけでは解決できず、法的措置を検討する段階では、早めに専門家の助言を受けることが重要です。

マンション管理や不動産関連の問題を扱った実績がある弁護士を選ぶと、より具体的な助言を受けやすくなります。

警察

住民間の問題であっても、暴力や脅迫、器物損壊など事件性が疑われる場合は、管理組合だけで解決しようとせず警察へ相談しましょう。

特に、本人やほかの住民の身体・生命に危険が及ぶ可能性がある場合は、安全の確保を優先する必要があります。

管理組合が対応できる範囲を超えている問題については、適切な専門機関へ早めにつなぐことが重要です。

マンション管理組合が抱えやすい3つの問題

注意点

マンション管理組合では、住民間のトラブルへの対応だけでなく、中長期的なマンション管理に関する課題にも向き合う必要があります。

特に注意したいのは、以下の3つです。

  • マンションの老朽化
  • 管理・修繕コストの増加
  • 区分所有者の高齢化

それぞれ詳しく解説します。

マンションの老朽化

築年数が経過すると、外壁や屋上、給排水設備などさまざまな箇所が劣化し、修繕や設備更新の必要性が高まります。

適切な修繕を行うには、長期修繕計画に基づいて必要な工事や費用を把握し、計画的に修繕積立金を確保しておくことが重要です。

しかし、工事費の上昇や想定外の修繕などによって、積み立ててきた資金だけでは不足するケースもあります。

資金が不足する場合には、工事内容や時期の見直し、一時金の徴収、借り入れなどを検討することになります。

必要な修繕を長期間先送りすると、建物の劣化が進み、結果として修繕費がさらに増える可能性もあるため注意が必要です。

管理・修繕コストの増加

マンション管理に必要な費用が増加すると、管理組合の財政にも影響します。

管理員や清掃員などの人件費、電気代、保険料、設備の点検・修繕費など、マンション管理にはさまざまなコストが発生します。

費用が増えたからといって、必要な管理業務を安易に削減すると、住環境や建物の維持管理に影響する可能性があります。

管理組合では収支状況を定期的に確認し、現在の管理仕様や委託費が適切かを検討することが大切です。

必要に応じて複数社から見積もりを取得するなど、管理会社や契約内容を見直すことも選択肢になります。

区分所有者の高齢化

マンションの築年数が経過するにつれて、区分所有者の高齢化が進むケースがあります。

高齢化によって特に問題になりやすいのが、理事や役員のなり手不足です。

身体的な負担などを理由に役員を引き受けることが難しい人が増えると、特定の区分所有者へ負担が集中する可能性があります。

また、総会への参加や管理組合活動への参加者が減少すると、重要事項について合意形成を図ることが難しくなる場合もあります。

役員業務の負担軽減や運営方法の見直し、外部専門家の活用なども含め、将来を見据えて管理組合の運営体制を整えておくことが重要です。

マンション管理組合のトラブルを防ぐ5つの方法

マンション内のトラブルを完全になくすことは難しいものの、管理組合の運営体制を整えることで発生や再発のリスクを抑えられます。

特に重要なのは、ルールを明確にし、必要な情報を共有して、問題を早期に把握できる環境をつくることです。

ここでは、トラブルを防ぐために管理組合が取り組みたい5つの方法を解説します。

管理規約・使用細則を定期的に見直す

管理規約や使用細則が実際の生活状況に合っていないと、ルールの解釈をめぐって住民間のトラブルにつながる可能性があります。

ペットや駐車場・駐輪場、共用部分の使用など、問題が起こりやすい項目については内容を定期的に確認しましょう。

社会情勢やマンションの状況が変化した場合は、必要な手続きを経て管理規約や使用細則を見直すことも重要です。

住民へルールや情報を周知する

ルールを定めても、住民に知られていなければトラブルの防止にはつながりません。

管理規約や使用細則のうち、日常生活に関係する内容は掲示板や配布物などを活用して周知しましょう。

特にゴミ出しや駐車・駐輪、ペットなど、日常的に問題が起こりやすいルールは定期的に案内することが大切です。

必要に応じて、イラストや多言語表記を取り入れる方法もあります。

理事会・総会の議事録を適切に残す

理事会や総会で決定した内容やトラブルへの対応経緯は、議事録などに残しておくことが重要です。

記録が残っていないと、役員が交代した際に過去の経緯がわからなくなり、同じ問題への対応が一貫しなくなる可能性があります。

誰が役員になっても過去の判断や対応を確認できるよう、必要な情報を整理・保管しておきましょう。

管理会社と定期的に情報共有する

管理組合と管理会社の意思疎通が不足すると、対応の遅れや認識の違いにつながることがあります。

定期的に打ち合わせを行い、清掃や設備点検、修繕、住民からの相談などについて情報を共有しましょう。

問題が発生してから連絡を取るだけでなく、日頃から課題や業務の進捗を確認しておくことで、問題の早期発見や迅速な対応につながります。

必要に応じて外部専門家を活用する

管理組合だけでは判断が難しい問題については、マンション管理士や弁護士など外部の専門家を活用する方法があります。

管理規約や管理組合運営、会計、修繕、法的トラブルなどは、それぞれ必要となる専門知識が異なります。

すべてを役員だけで解決しようとせず、問題に応じて第三者の客観的な意見を取り入れることが、適切な管理組合運営につながります。

関連記事:騒音をマンション管理会社に相談しても改善しない理由|騒音トラブルの元となる音も紹介

マンション管理組合のトラブルについてよくある質問

マンション管理組合のトラブルについて、よくある質問を紹介します。

問題が起きたときに「誰に相談すればよいのか」「管理組合はどこまで対応できるのか」と迷うこともあります。適切な対応方法を判断するための参考にしてください。

管理組合が何もしてくれない場合はどうすればよいですか?

まずは口頭だけでなく、問題が発生した日時や場所、具体的な状況などを整理し、記録が残る方法で管理組合へ相談しましょう。

管理会社へ業務を委託している場合は、管理会社にも相談できます。それでも対応が進まず、管理組合だけでの解決が難しい場合は、マンション管理士やマンション管理センターなど外部の専門家・機関へ相談することも検討しましょう。

住民同士のトラブルに管理組合はどこまで対応できますか?

共用部分の利用や管理規約・使用細則に関係する問題であれば、管理組合として対応を検討できる場合があります。

一方、住民同士の純粋な個人的紛争については、管理組合だけで解決することが難しいケースもあります。

まずは問題がマンション全体の管理に関係するものか、個人間で解決すべきものかを整理し、必要に応じて専門家へ相談しましょう。

管理組合の役員同士でトラブルになった場合はどうすればよいですか?

役員同士で意見が対立した場合は、個人間の感情ではなく、管理規約や総会の決議、客観的な資料などに基づいて話し合うことが重要です。

理事会で意見や判断の根拠を共有し、決定した内容は議事録に残しておきましょう。

当事者だけでは合意形成が難しい場合は、マンション管理士など第三者から助言を受ける方法もあります。

管理会社を変更するとトラブルは解決しますか?

管理会社の対応力や業務品質に原因がある場合は、管理会社を変更することで改善につながる可能性があります。

一方、住民同士の対立や管理組合内部の問題などは、管理会社を変更するだけでは解決できないこともあります。

まずはトラブルの原因を整理し、管理会社の業務に問題がある場合は改善を求めましょう。それでも改善されない場合に、契約内容の見直しや管理会社の変更を検討します。

まとめ:マンション管理組合のトラブルは早めの対応と仕組みづくりが重要

マンションでは、生活音やペット、管理費の滞納、役員間の対立など、さまざまなトラブルが発生します。

問題が起きた場合は事実関係と管理規約を確認し、管理会社と連携しながら早めに対応することが重要です。

また、管理会社の対応不足や業務品質に問題があり、改善が見込めない場合は、管理会社の変更も選択肢となります。

トラブルを最小限に抑えるためにも住民とのコミュニケーションをとることは大切です。

「マンション管理会社変更したいけど、やり方がわかんない……」

「今のマンション管理会社に不満がある……」

こういった悩みはありませんか?大切なことなので慎重になり、なかなか自分では動けませんよね。

弊社、株式会社デュアルタップコミュニティでは、管理会社の業務を知り尽くしたコーディネーターが適切なマンション管理をご提案致します。

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